平成21(2009)年3月29日(日)、神奈川県箱根で天之忍穂耳尊と九頭龍の跡を訪ねる・・
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箱根の神山
神山の山頂に祀られている「天照主大御神」
霊峰神山を拝し、南にある駒ヶ岳において、古代祭祀=山岳信仰が行われていた。
その起源は、今から凡そ2400年前、人皇五代孝昭(こうしょう)天皇の御代、聖占仙人(しょうぜんしょうにん)が、神山に鎮まります山神の威徳を感應し、駒ヶ岳山頂に神仙宮を開き、次いで利行丈人、玄利老人により、神山を天津神籬(あまつひもろぎ)とし、駒ヶ岳を天津磐境(あまついわさか)として祭祀したのに始まるという。
神山山頂の説明書
神山山頂の説明書
白龍神社から神山方向を望む・・
神山へは駒ヶ岳から登ってきた。
駒ケ岳の箱根元宮の参拝を済ませ、簡単に神山にたどりつけるかと思いきや、地面のヌカルミに足を取られて進めない状態になった。
特に光宮(みや)の足では、ぬかるんだ地面を歩くにはきつかったようだ。
私と美穂と実加と展地の4人で先を行く。
光宮(みや)は途中で登山不可能になったため女房と一緒に引き返す。
展地は女房と光宮(みや)がやってくるのが遅いので途中から引き返す。
私と美穂と実加の3人で神山を目指すことになった。
ぬかるみに足をとられたり、滑ったついでに木の枝で頭を小突かれたり、結構しんどいものだった。
登っている途中で
「 あめのみなかぬしのかみのそのまえに あめゆずるひあめのさぎりのみこと くにゆずるつちつきのさぎりのみこと あるぞ 」「 このやま あめゆずるひあめのさぎりのみこと くにゆずるつちつきのさぎりのみこと をまつれ 」
という言葉がコダマして聞こえてきた。
山頂にたどり着いて「天照主大御神」を祀っていることを知る。
神山山頂での記念写真
3人で記念写真を撮って下山。
途中から美穂と実加で先を急ぐように降りていった。
ところが2人は、分岐点でロープウェイへの道を選ばず、違う方向に下りて行ったという。
私がロープウェイ乗り場に着いたとき、2人の姿がみえない。
もう真っ青!
神が宿る子どもたちとはいえ、親の目の届く範囲で動かさないといけないと思った。夏は白山に登る予定なので、いい教訓になった。
小さい山でも、離れ離れになったら危ないのだ。
神山の三角点
夏に白山に登る予定でいるのだが、気を引き締めて登らないといけない、と改めて思った。
育む根〜『秀真伝』(八幡書店刊、鳥居礼編著)下巻「御機の二十四」より
「ハコネ」のことを「育む根」と説明している。
ということは、「根の国」を「育む」ということにもつながるのだろうか?
天之忍穂耳尊が箱根の洞(箱根神社)に入られ、神上がられるのは、神山には「あめゆずるひあめのさぎりのみこと くにゆずるつちつきのさぎりのみこと」を祀り、駒ケ岳には「あめのみなかぬしのみこと」を祀るという古来の祭神構成があったからではないだろうか。
こう理解すると、神山の北側にある大涌谷の「熱」がいろんなものを育んでいてくれているのかもしれないと思えてくる。
ということは、「根の国」を「育む」ということにもつながるのだろうか?
天之忍穂耳尊が箱根の洞(箱根神社)に入られ、神上がられるのは、神山には「あめゆずるひあめのさぎりのみこと くにゆずるつちつきのさぎりのみこと」を祀り、駒ケ岳には「あめのみなかぬしのみこと」を祀るという古来の祭神構成があったからではないだろうか。
こう理解すると、神山の北側にある大涌谷の「熱」がいろんなものを育んでいてくれているのかもしれないと思えてくる。
忍穂耳尊の遺言 ー『完訳 秀真伝(ほつまつたえ)』 (八幡書店、下巻、P26)
八万年経て | ||
日高見の | 君より召せば | |
諸ともに | 宮に上れば | |
父帝 | 御子二方に | |
勅(みことのり) | 「われ齢老ひ | |
日足るゆえ | 今より兄も | |
名は大和 | 飛鳥治君と | |
原治君(はらをきみ) | ともに睦みて | |
兄弟(ゑと)神の | その日その民 | |
守るごとく | 兄弟(ゑと)しかと聞け | |
国民お | 我が物にせな | |
君はその | 民は君なり | |
田は育根(はこね) | 二枝(ふたゑ)恵みぞ |
「ハコネ」は「育む根」の略。 「二枝」とは、火之明尊、瓊々杵尊の兄弟のことか。 |
カに賞(め)づる | 君は暗(が)も無し | |
二心(ふた)も無し | 神の鏡の | |
天照らす | 日嗣(ひつぎ)の君と | |
守る箱根ぞ」 | ||
ついに掘る | 伊豆雄走りの |
(※)伊都之尾羽張(いつのおはばり)=天之尾羽張神(あめのおはばりのかみ) 「勢いのある、雄々しい大蛇(はは)の剣」とは天孫の国譲り天降りの条で述べられるている建御雷神の派遣では「伊都之尾羽張の神」で登場する「天の尾羽張」と同一 の神で建御雷神の親神とされる。稜威雄走神(いつのおばしり) とも記される。伊都及び雄走と記される事で走井の神→走湯の神とも見られる場合が有る。 伊都之尾羽張=稜威雄走神とすると伊豆之尾羽張→走井の神/走湯の神 伊豆国奇譚より |
洞穴に | 親から入りて | |
箱根神 | 祭りてのちに | (※)神奈川県のは箱根神社。祭神は瓊瓊杵尊・木花咲哉姫命 ・彦火火出見尊であるが、『秀真伝』で箱根神とは天之忍穂耳尊のこと。 |
原治君(はらおきみ) | 遺し言より | |
二民(ふたたみ)の | 争いあれば | |
臣政(とみまつり) | 和し裁きて | |
何事も | 尾民お立てて | |
新民の | 欠けは原より | |
償わす | 故に世の内 | |
睦まじき | 兄弟(ゑと)お名付けて | |
はらからと | いふ本居ぞ | |
原治君(はあをきみ) | 伊豆崎宮に |
(※)走湯神社は、もとは現社地より北へ600mほどの「宮ケ崎」という丘に鎮座していたという。「宮ケ崎」は、古くは「伊豆崎」といったといいます。当社・走湯神社が、式内社・伊豆奈比当ス神社だろうか。 |
箱根神 | 三年祭りて |
(※)富士山周辺の地形は『秀真伝』が伝えている地理と、現在の地理では大幅に変動していると思う。
箱根の神山の地図
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