マリ共和国のドゴン族に伝わるシリウスの年表|参考文献|月の光

マリ共和国のドゴン族に伝わるシリウス
年表のトピックス


 

マリ共和国のドゴン族に伝わるシリウスの年表

広瀬謙次郎氏はシリウス星人を「白人(しらひと)」と捉える

 広瀬謙次郎氏の『2002年-ムー(ヤマト)大陸の大浮上―地球の大変動はすでに始まっている (ラクダ・ブックス) 』は1986年発表された著作。

 160ページで次のように述べている。
「一つはムー大陸に降臨してムー文明を主導した人びと(黄人ーおうひと)であり、もう一つはそこからアトランティス大陸に渡りアトランティス文明を開いた人びと(白人ーしらひと)である。そして、三つめは地球土着の人びと(黒人ーくろひと)であり、四つめが混血によって生み出された人びと(赤人あかひと・青人あおひと・黄人きびと)である。
 では、黄人(おうひと)はどこの天体からやってきたのであろうか。その第一候補としてあげられるのが、プレアス星団だ。また、白人(しらひと)の天体は古代エジプトで最高の信仰を集めていたシリウス星(犬狼星)であるといってよいだろう。」

 平成23(2011)年7月5日の記録。

マリ共和国のドゴン族に伝わるシリウス

 フランスの人類学者のグリオールとディテルランは、アフリカ・マリ共和国のドゴン族について長期の地道な調査に基づいた研究報告書を、1950年に「スーダンのシリウス星系」というタイトルで、フランスの人類学関係の雑誌に発表した。
 その後、1965年(邦訳は1986年)に『青い狐―ドゴンの宇宙哲学』という著書で、さらに詳しく報告した。

 下記は『第9話 ドゴン族のシリウス神話』から主意を引用させていただきました。

 西アフリカのマリ共和国に住むドゴン族は、なんとシリウス星人が地球にやって来たと思われる神話を保有している。彼らの宇宙創世神話の中心にはシリウスが位置しており、かつてシリウスからやって来た「水の主」ノンモが人類の祖となったというのである。
 ドゴン族のこの神話を最初に調査したのは、M・グリオールとG・ディテルランというふたりのフランス人の人類学者で、1930年代から20年間にもわたり、彼らはドゴン族ほか3部族と一緒に生活するなどして、住民からの信頼を獲得し、神話の奥義に接することができた。
 部族のなかでも神官などごく一部の人だけに、しかも、何段階ものイニシエーションを通して伝えられる秘中の秘の知識である。
 グリオールとディテルランは1950年、その報告書を「スーダンのシリウス星系」というタイトルで、フランスの人類学関係の雑誌に発表した。その後、『青い狐―ドゴンの宇宙哲学』(1965・邦訳1986)という著書で、さらに詳しく報告している。
 問題は、彼らの報告に含まれていたドゴン族が持っていた驚くべき知識である。シリウスが主星と伴星からなる連星であることや、シリウス伴星の周期が50年であること、またシリウス伴星は白色矮星であることを、ドゴン族は知っていたというのだ。
 当時、まだほとんど西欧文明に接していなかった西アフリカの奥地に暮らす部族が、なぜこんな知識を持っていたかが、ミステリーの始まりである。
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 今日の天文学の知識では、全天で一番明るい恒星シリウスは、シリウスA(主星)、シリウスB(伴星)というふたつの星からなる連星であることを、我々は知っている。
 シリウス伴星の存在については、1844年、ドイツの天文学者ベッセルが、シリウスの軌道の波打ち運動から、伴星があることを予測し、この伴星の周期は50年で、非常に重い物質でできていると推定していた。しかし、観測で確認されたのは1862年のことで、アメリカ人のA・クラークによる屈折望遠鏡の発明によって、やっと人間の目でシリウス伴星を見ることができたのである。
 シリウスBは、半径は地球ほどだが、質量は太陽ほどもある。これは1立方センチの重さが1トンとも、10トンともいわれる地球には存在しない物質でできているからだといわれる。こうした伴星の天文学的な性質が確認され、最初の白色矮星とされたのは1925年のことだ。
  一方、ドゴン族のシリウス神話によれば、主星シリウスAのことを、彼らは「シギ・トロ(シギの星)」とか、「ヤシギ・トロ」と呼ぶ。60年ごとに行われるシギの祭礼の儀式と深く関係している。
 しかし、この星はシリウス星系の根本ではなく、シリウスAを焦点にして、50年周期で楕円軌道を描いてまわる別の星を、彼らは宇宙の中心に置いている。この星が宇宙におけるあらゆる創造の出発点だという。ドゴン族はこの星を「ディジタリア」、または「ポ・トロ(小さな星)」と呼んでいる。
 ディジタリアは天空の中でいちばん小さい星だが、いちばん重い星だという。「サガラ」という地球上のすべての生物が集まっても持ち上げられない重い物質でできており、「地上のすべての鉄に匹敵する」重さの物質だという。
  これが伴星のシリウスBのことで、まさに、白色矮星であることを知っていたかのようである。未開と思われるドゴン族が、なぜ、こんな知識を持っていたのだろうか?
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 要するに、ドゴン族の知識は私たちの文明史の枠に収まらないのである。
 しかし、グリオールとディテルランは、ドゴン族の不可解な知識については学究的な姿勢を貫き、問題提起するよりも、事実を報告するだけに留めた。もちろん、シリウス星人が地球を訪れたなどとは、ひと言も述べていない。
 それを最初に主張したのは、イギリスの作家ロバート・テンプルである。
 グリオールとディテルランの報告を目にしたテンプルは、ドゴン族の神話に潜むシリウスからやって来た知的生命体に注目した。
 彼は地球外文明説の立場から1976年、『シリウス・ミステリー』(邦訳『知の起源―文明はシリウスから来た』1998)を著した。「高度な文明を誇るシリウス星人が、今から7千年以上前に地球を訪問し、地球文明の基礎を創造した」というのである。
 また、古代エジプト文明とシュメール文明が誕生したのも、シリウス星人との接触による、とテンプルはいう。
 この『シリウス・ミステリー』によって、ドゴン族のシリウス神話は一躍世界中に広く知られることになった。
 じつは、ドゴン族の神話によれば、シリウスはA、Bふたつの星だけではなく、なんと3つの星からなっているという。シリウス星系には第3の星「エンメ・ヤ(女のモロコシの星)」が存在するというのである。
 この星はディジタリアの4分の1の重さであり、もっと大きな軌道を移動している。しかも、この星は「ニャン・トロ(女の星)」という惑星を伴っているというのだ。
 現代の天文学は、まだこの三番目の星シリウスCも、さらにその惑星も発見していない。『オリオン・ミステリー』の最新版(1998)によると、フランスのふたりの天文学者が1995年、シリウスCの存在を発見(推定)した、とテンプルは報告している。しかし、シリウスCの存在は、まだ正式に確認されたわけではない。
 もし、シリウスCが本当に確認されれば、まさに驚異というほかないだろう。ドゴン族の知識は現代の天文学より進んでいたと、そういうことになるわけだ。
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 シリウスといえば、古代エジプトでも非常に重要な星だった。よく知られているように、7月の中ごろ、日の出直前にシリウスが東の地平線に昇ってくる現象は、「ヘリアカル・ライジング」と呼ばれ、特別の出来事とされていた。それはちょうどナイル川の氾濫がはじまり、耕地が潤う時期と重なるので、古代エジプトの暦の基準となってもいた。
 だが、シリウスがなぜ、これほど古代エジプトでは重要な星とされたのだろうか。
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 ここにはもっと宗教的な理由があったのではないだろうか。古代人の宗教心のようなものである。シリウスは古代エジプトでは女神イシスの星とされていた。太陽の光に消されて数ヶ月間見えなかったシリウスが、夏の夜明け前にようやく姿を見せる。隠れていたイシスの星がやっと現れる。そのこと自体が、古代エジプト人にとって心の支えだったのだろう。
 シリウス(イシス)はなぜか、それほど古代エジプト人にとっては特別な存在だったわけである。
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ドゴン族のシリウス

 ドゴン族については、じつはほかにも気になることがある。それは彼らが描くシリウスのシンボルマークについてである。
 ドゴン族はシリウスAを現すのに、直線と曲線が交差した上図のようなマークを使う。このマークはじつは、海神ポセイドンのマークと非常によく似ている。ポセイドンが持っている三叉(さんさ)の矛(ほこ)のシンボルマークだ。
 この三叉のマークは海や水の象徴でもあるし、占星術では海王星のシンボルマークでもある(海王星はやはり水を司るとされる)。
 これは要するに、水と関係するサインと考えてよいだろう。海の神ポセイドンを奉じるアトランティス王国にも通じるサインである。
 ドゴン族はなぜか、このマークを人間の肉眼で見える一番明るい恒星、シリウスに当てている。つまり、シリウスAである。おそらく、「水の主ノンモ」と関係しているからだと思われるのだが、ひょっとするとアトランティスにも何か関係しているのだろうか。
 この三叉のシンボルマークは、気をつけていると、古代世界ではわりとよくお目にかかるのである。新石器時代までさかのぼるマークのひとつで、何かの意味を持っているようだ。インドでは、シヴァ神の強力な武器(パーシュパターストラ)が、やはり同じ三叉矛である。シヴァの息子で像の頭をした知恵の神、ガネーシャがこの武器を持っていることもある。
 また、世界の古い民話では、三叉のマークは「鳥の足跡」というような表現で出てくることがある。何かの秘密の暗号のようなものらしい。かつてこのマークは、それを一目見ただけで何かわかるような象徴的な表現だったのではないだろうか。
 ついでなので、もうひとつ言ってしまうと――
 ドゴン族に関して気になるのは、やや話が飛躍するけれども・・・、シリウスという星は、宇宙人やUFOにまつわる話ではさほど珍しくないことである。
 たとえば、最近わりと面白く読んだ『宇宙人UFO大事典』(ジム・マース著)という本には、驚くようなことがいろいろと書かれているのだが、そこで紹介されている話である。米軍の訓練を受けたあとUFOを遠隔透視し始めた人たちの証言によると、地球にやって来ている宇宙人は必ずしもひとつの種類だけではなく、シリウスやオリオン、プレアデスといった星団から来ている者たちがいるらしいというのである。
 しかも、宇宙人というのはだいたい人間と同じような姿形をしているらしいのだが、なかには変り種もあり、爬虫類型や、カマキリのようなタイプもいるというのだ。
 何とも信じられない話といえばそれまでだが、ドゴン族が描くノンモの姿は、一般的にはナマズのようだが、そのほかにトカゲのような形態や、手足がやけに長いカマキリのような姿の人間もいるのである。
 何かこのあたりが、先の本の記述と一致している。
 正直のところ、気にはなるのだ。

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紀元前
1,513年
  P469-470
紀元前
  年前
      

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