九頭龍神社(新宮)【2】神社に掲載されている由緒書き|神奈川県

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神奈川県足柄下郡箱根町元箱根80-1(広域地図はこちら
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神社に掲載されている由緒書き

神社に掲載されている由緒書き

由緒書き
 当神社は、湖水祭に因んで建立された新宮であります。本宮は、芦ノ湖の湖心近く御鎮座されている『九頭龍神社』であります。この地に御分霊を奉還し、鎮祭されました由縁は、古くから湖水祭・庭上の儀が執り行はれてきた祭場でありますから、これを継承発展させるとともに、お詣りしやすいやうにと願い、平成庚辰(かのえたつ)の年を卜(ぼく)して建立されたものであります。
 この湖水祭は、奈良時代の天平宝字元年(757年)、万巻上人が湖に棲む『九頭の毒龍』を調伏し、湖の主・龍神として鎮斎されたのに始まります。爾来、1243年連綿として龍神湖水の祭が継承され、執行されています、これは、箱根神社創建の由来を物語る大切な祭典(8月1日の例祭)の宵宮祭とし行はれてをります。
 この祭典はまづ、神前の御供(ごく)と神酒を献じて祝詞を奏し、神楽を舞ひ、祈願をこめたのち、御供(ごく)を唐櫃(からひつ)に納めて捧持し、行列を整えて湖畔へと向かいます。岸辺で小舟にのりかえ、御供船、楽船、お伴船の順で進発しますが、しかし湖上の大鳥居前から先は、宮司が唯一人ゆく御供船のみが湖心に漕ぎ出していき、神秘の神事(御供の献納)を行う一社伝来の特殊神事であります。
 なほ特殊神饌の御供は、三升三合三勺の赤飯ですが、これは精進潔斎した神職が忌籠りして奉仕し、お炊上げして、新調のお櫃に納めて神前に供するもので、一切余人の手をかりず、不浄があってはならぬと、これを他人が窺ひみることも禁じられています。